インド人写真家ラグ・ライが写し出す変わらぬインドの日常とは

(at a luncheon party in Delhi in India by Raghu Rai)
写真に何を求めるか。美しい写真とは何か。なぜか僕は現実味のあるジャーナリズム色の強い写真に惹かれる。記録を人々に伝えることに意味を感じるからかもしれない。カメラの向こう側で起きていることをありのままに映し出す。ラグ・ライの撮る画は、記録と芸術を兼ね備えているからこそ価値がある、と僕は思う。

今回は世界屈指の写真家集団であるマグナムフォトのメンバーである写真家ラグ・ライ(Raghu Rai)を紹介したい。彼はインド人では史上1人目のメンバーとしてマグナムフォトに特派員として入会した。現在はソール・フラを含めインド人のメンバーは2人存在する。

 

インド人写真家ラグ・ライとは

 

“A photograph has picked up a fact of life, and that fact will live forever” –Raghu Rai
「写真は現実を切り取るものである。それは永遠に生きてゆくだろう。」 
訳:ザバルダスト神田

1942年、ラグ・ライは現在パキスタンの一部である小さな村に生まれる。(イギリス統治時代はインドとパキスタンはひとつの国だった)。土木工学を専攻した後、1965年インドの新聞社The Statemanで写真家としてのキャリアをスタート。1971年に開かれた彼の写真展で、アンリカルティエ=ブレッソン(マグナムフォト創始者のひとり)に認められる。76年にはフリーとして活動を続け、翌年にマグナムフォトの特派員として参画。

 

事故が起きたボパールの工場

1984年にインドのボパール起きた「ボパール化学工場事故」について徹底的な取材を行なっている。事故から20年が経過した2004年以来、写真集の出版及びヨーロッパやアメリカ、インド、東南アジアでの3回に渡る写真展を開催。この悲劇と犠牲者の存在を広く知らしめることで多くの被災者を助けたい、と彼は願っているのだ。被災者は現在もなお補償されず、ボパールの汚染された環境での生活を続けている。

過去15年間、ライはインドで多方面にわたるテーマを撮影し、18冊以上の作品を生み出している。1971年にはライは「Padmashree」(インドの写真家に贈られる名誉ある国民賞)を授与。1992年にはライによるナショナルジオグラフィックの特集「Human Management of Wildlife in India」で世界で広く賞賛を受ける。国内外の賞を獲る一方で、世界各地で写真展を開催し、TIMEやLIFE、NewYork Timesなどのメディアにもライの写真が登場している。

ライは世界報道写真財団の審査員を3度、ユネスコの国際フォトコンテストの審査員を2度務めた経験がある。現在ライはデリーに家族と暮らし、マグナムフォトの特派員であり続けている。

ラグ・ライの写真を見てみよう

百聞は一見に如かず。ラグ・ライの写真を実際に見てみよう。ラグ・ライのInstagramより引用する。

他にも写真を見たい方はラグ・ライのInstagramマグナムフォトのページでチェックできる。

終わりに

ラグ・ライの写真に映るインドの情景は、現代のインドでも見られる。インドに行くと、映画や写真で見た景色が目の前に広がっているのだから、人々はインドに魅了されてしまうのだと、僕は思う。

 読んでおきたい書籍

<参考ページ>
https://pro.magnumphotos.com/C.aspx?ERID=24KL535PGF&VF=MAGO31_10_VForm&VP3=CMS3

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