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【閲覧注意】インドの売春婦のリアルを取材し続けた女性写真家とは?

【閲覧注意】インドの売春婦のリアルを取材し続けた女性写真家とは?

インドに20年以上通い続け、直向きにインドのアンダーグラウンドシーンを取材し続けた写真家メアリーエレンマークス(Mary Ellen Marks)の衝撃的な写真集を紹介したい。わたくしザバルダスト神田も好きな写真家の一人だ。

ザバルダスト神田

閲覧注意。過激な内容、写真を含みます。

写真家メアリーエレンマークスについて

mary-ellen-mark(by self portrait by photographer Mary Ellen Mark

メアリーエレンマークス(1940年- 2015年)はアメリカペンシルバニア州出身のフォトジャーナリスト。9歳の時からカメラに触れ、ペンシルバニア州立大学ではフォトジャーナリズムを学んだ。

トルコで撮影した写真をきっかけに、フリーカメラマンとしてライフ誌に掲載されるようになる。その後も世界各地で社会の端に追いやられたアウトサイダーたちの写真撮影を続けた。彼女の作品はホームレス、孤独、薬物中毒、売春などの社会的な問題に焦点を当てている。

彼女の作品は今でも世界中のギャラリーで展示されることがあり、かつてNYタイムズ誌やライフ誌などのメディアには度々掲載されていた。また1977年から1981年にかけては、世界屈指のフォトジャーナリズム集団「マグナム・フォト」の会員であった。

“I’m just interested in people on the edges. I feel an affinity for people who haven’t had the best breaks in society”

「私は危険と隣合わせにいる人々にただ興味があるだけなのです。社会で幸運に恵まれたことのない人々に親近感を持っています」-メアリーエレンマークス

(訳:ザバルダスト神田)

彼女の写真集全18作品のうち、インドで撮影した作品は3つ。その中でも個人的に衝撃を受けた『ボンベイの娼婦』( “Falkland Road”)を実際の写真と共に紹介したい。

インドの売春婦をテーマにした衝撃的写真集

私がこの写真集に出会ったのは、インドの安宿に泊まっているとき。安宿で仲良くなった台湾人の写真家がこの本を読んでいた。彼はメアリーエレンマークスのファンで、インド滞在中にわざわざAmazon.inで注文して手に入れたそうだ。

タイトルにあるFalkland Road(ファークランドロード)とは、インドの巨大商業都市ムンバイ(旧ボンベイ)でも有名な風俗街の通りの名前。デリー、コルカタに並ぶインド三大風俗街とされている。旅行者は決して軽い気持ちでは近づいてはいけない。300D-001-002(photo by maryallenmarks)
ファークランドロードでは多くの売春婦が働いており、1階でのゲージの中から売春婦が客を誘っている。そこで女性たちは現在でもわずか数100ルピー(500円程度)で自らの身体を売っている(神に捧げている)のだ。10歳程度の少女から60代の老婆までが”神聖なる娼婦”として。

そんな売春婦たちのリアルな”仕事場”に潜入し、取材した写真家がメアリーエレンマークスだった。そしてこの衝撃的な写真集『Falkland Road』1981年に出版した。本書の写真は1978年10月から1979年1月にかけて撮影されたものだが、彼女は10年前の1968年から既に取材を始めていた。13(photo by maryallenmarks)
1968年、彼女は撮影を試みたが、売春婦にゴミや水を投げられ、男性客に囲まれ殴られたこともあった。カメラを持った白人女性がインドの古びた風俗街に歩いていることを想像すれば、現地の人々が彼女に敵意を抱くことも理解できる。言うまでもなく、撮影は上手く行かなかった。

そして10年後の1978年、再びファークランドロードに訪れたが、10年前同様に物を投げられ、相変わらずそこの住人は彼女に対して敵意むき出しだった。しかし執拗にファークランドロードへ足を運ぶことによって、徐々に風俗街の人々に受け入れられ始め、売春婦の友達ができるようになった。300D-001-003 falkland-road300D-001-010(photo by maryallenmarks)
このように売春婦からの信頼を獲得した上で、65枚の写真を掲載した写真集『Falkland Road』が完成した。この写真集はファークランドロードで働く売春婦の日常を鮮烈な色彩と共に映し出している。彼女の写真はとてもリアルでショッキングだが、美しい。インドまとめのコンプラインス上、あまりに性的な写真は掲載していないが、他の写真が見たい方は彼女のホームページか実際の写真集を手にとってご覧いただきたい。

終わりに

性に対して厳格で、クローズなイメージなインドだが、インドの風俗産業の規模はタイ・バンコクに次ぐ。その日を生きるために、家族を養うために、体を売る幼い少女が大勢いる。

下記の動画はインドの売春事情を知る貴重な資料だ。興味があったらご覧いただきたい。

参考文献
https://steidl.de/Buecher/Falkland-Road-Prostitutes-of-Bombay-1734363857.html
https://en.wikipedia.org/wiki/Mary_Ellen_Mark
http://www.maryellenmark.com/index.html

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この記事を書いた人

ザバルダスト神田
インドまとめの管理人兼ライター。W大学卒のおっさん。2015~2016年に、ガンジー並みにインドを巡り尽くす。総移動距離3万km以上。世界中の変わり者が集まるインドの文化や人々、大自然に魅了される。好きな地域はザンスカール。ザバルダストはヒンディー語でGREATの意。

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